私は「写真の力でひとの背中を押し、応援すること」を目指してフォトグラファーになりました。
何かに挑戦する人を応援するために私に出来ること、それが「撮影」でした。
これから起業する方や、婚活を始められる方のフォトを撮り続けてきたのも、こうした「挑戦する人」を写真の力で応援したい想いからでした。

この数年で世の中の流れが大きく変わりました。コロナ禍を経て、結婚式を挙げるご夫婦が激減しているというニュースを知ったとき、「結婚式を挙げられない、挙げないご夫婦のために、私が出来ることが絶対にあるはず」という思いにかられました。
結婚式を挙げずに、でも感謝の気持ちや２人の想いを形にする方法を探し、いきついたのが『ウェディングフォト』です。挙式や披露宴をしないカップルが、結婚式の代わりに写真を撮ることはとても素敵なことだと感じています。こんな世の中であっても愛を誓い、夫婦という新たな関係をスタートするおふたりを、心から応援したい。そんな想いがわきあがりました。

ただひとつ、『ウェディングフォト』で残念に思ったことがあります。結婚式では、「お父さんお母さん、今まで育ててくれてありがとう」という言葉が聞けることを、ご両親は寂しくもありながらも楽しみにしているのではないか？でも結婚式がなくなってしまうと、そんな感謝の気持ちを伝えるきっかけがなくなってしまうことが残念だなと感じたのです。

私自身は父が15年前に他界しています。でも、結婚式の時にだけ、あの照れ臭い「ありがとう」が言えて、本当に良かったと思っています。感謝の気持ちを伝えるタイミングって、なかなかないものですよね。だから父はきっと、天国でもあの「ありがとう」を大切にしていると思うのです。

そんな背景から、私はフォトグラファーとしてウェディングフォトを撮影し、ご両親にも喜んでもらえるような写真を残したい！そんな思いがつのりました。

娘を嫁に出すお父さまが寂しくならないように、お嬢さまをひとり占めできていた幼少の頃をたどれるような、そんな写真を残したいと思ったのです。私たちがお願いすることで、大人になってからはしたことがなかったような愛と感謝を込めたポーズもお撮りすることができます。
そして写真だからこそ、親子の絆を永遠の形として残すことができるのです。お嬢さまが嫁がれても、この写真があるから笑顔になれる。そんな写真が撮りたくて、ご両親も一緒に撮影いただく『ウェディングフォト』を考えました。そしてこの「ご両親も主役のウェディングフォト」で家族の絆をさらに深めて頂きたいという私の強い想いが、素晴らしい教会との奇跡的な出会いにつながり、このプランを実現させることができたのです。
この教会だからこそ表現できる色合いや質感をいかし、おふたりと、またそのご家族へ祝福とエールを込めて、大切に撮影させて頂きます。